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FLAUに凛と咲いた花たち――20年のカタログから選出した11枚を紹介!

EL FOG 『Rebuilding Vibes』 FLAU(2009)

ヴィブラフォン奏者のMasayoshi Fujitaが電子音の比重を強めた制作を行う名義での2作目。マスタリングにポールを招いた狙いからも明らかだが、少ない音数に濃密なグルーヴを孕ませる様はミニマル・ダブ的でもある。

 

LIZ CHRISTINE 『Sweet Mellow Cat』 FLAU(2012)

リオデジャネイロから届けられたコラージュの逸品。ラウンジや映画音楽から切り抜いた素材に生活音などを混ぜつつ、キュートでマジカルな音楽を創造している。随所で彼女の愛猫たちがニャーニャー鳴いているのもイイ。

 

IKEBANA 『when you arrive there』 FLAU(2013)

makiとenの日本人女性2人組によるユニットのセカンド・アルバムは、生々しい音のエレキ・ギターと儚い歌声で余白を持った美を創出した。陰鬱な気持ちをありのまま受け入れるディープな優しさがここに鳴っている。

 

STEFAN JOS 『Primitives』 FLAU(2015)

さまざまな名義でエレクトロニック・ミュージックを作ってきたモントリオールのデヴォン・ハンセンが、ダブ・テクノ~ミニマル・ハウス路線でまとめた唯一のアルバム。まろやかな低音が体を、メタリックな高音が脳を踊らせる。

 

VARIOUS ARTISTS 『Brrwd Love Vol. 1』 FLAU(2016)

ター・クーとRepeat PatternによるコレクティヴのBRRWDがピンク・シーフやサブマースら世界各国の気鋭ビートメイカーの楽曲を集めたコンピ。いまをときめくディジョンがデュオ時代に参加しており、その面でも改めて聴き直したい。

 

TEAMS, Noah, REPEAT PATTERN 『KWAIDAN』 FLAU(2018)

こちらは怪談ブームのいまこそ再注目。日米のトラックメイカー3者が「牡丹灯籠」「お岩さん」など日本の幽霊譚をモチーフに、その物語が持つ普遍性を美麗なエレクトロニカとして表したコンセプチュアルなコラボ盤だ。

 

徳澤青弦, 林正樹 『Drift』 FLAU(2020)

それぞれ多方面で活躍する音楽家のデュオ作。制作期間は9年に及んだそうで、チェロとピアノのみでの演奏はエレガンスと緊迫感を同時に喚起する。スクエアプッシャーをカヴァーするなど、独自のアプローチも聴きものだ。

 

京都出身のトラックメイカーが事件被害による5年間の活動停止を経て、完成させた3作目。持ち前のファンタジックな音世界はそのままに、躍動的で強靭なビートを乗りこなし、鮮烈なまでに力強く〈復活〉を刻印している。

 

DALE BERNING 『The Horse Stories』 FLAU(2021)

フランス系南アフリカ人でロンドンを拠点に活動する音楽家が、現代美術家・さわひらきの映像作品用に作った2007年のサントラを新装リイシュー。水や木など自然の音とオルゴールの調べが重なり、聴き手を甘い郷愁に誘う。

 

CRYSTAL 『Reflection Overdrive』 FLAU(2021)

景気の良いフューチャー・ファンクを衒いなく鳴らす東京の2人組による2作目には、サンダーキャットからマティアス・アグアーヨまでが参加。ドリーミーなラウンジが絶品の、片割れによるソロ=Sparrowsもお忘れなく。

 

CICADA (TAIWAN) 『Gazing the Shades of White』 FLAU(2026)

台湾発の室内楽アンサンブルによる最新アルバムは、ストリングスやピアノを重ねた優雅で悠久なる演奏で、太古の記憶が眠る氷河を表現。CDにはausやリーヴィングのコロボーらによる4つのリミックスも収録している。 *田中亮太