今年も開催決定! 1995年、フランス西部の港町ナントで誕生したクラシック音楽祭、〈ラ・フォル・ジュルネ〉
今年のテーマは、〈LES FLEUVES(レ・フルーヴ) ―― 大河〉

 ゴールデンウィークの風物詩としてすっかり定着した音楽祭〈ラ・フォル・ジュルネ TOKYO〉が今年も5月3日~5日の3日間、東京都千代田区の東京国際フォーラムを中心に開催される。東京国際フォーラムの4つのホールを使って、通常のクラシックの演奏会よりも短い約45分間のコンサートが朝から晩まで1日約30公演開かれ、お気に入りの演奏会をいくつもはしごするスタイルはお馴染み。待ち時間は、キッチンカーがいくつも集まり、無料コンサートも開かれる地上広場やホールEキオスクで楽しく過ごすことができる、祝日ならではの贅沢でリラックスした時間を満喫できる希有な音楽祭である。クラシック初心者の方や、お子様連れのご家族の方が、気軽にクラシックの生演奏に触れることができる敷居の低さも魅力だ。

 今年のテーマは〈LES FLEUVES(レ・フルーヴ) ―― 大河〉。古くから、河川は流域の文化や音楽の発展において中心的な役割を演じており、クラシック音楽史においても作曲家たちに多大な影響を与えてきた。諸大陸を潤す大河に着目し、クラシック音楽の中心地ヨーロッパ大陸だけでなく、北米大陸、南米大陸、アジア諸地域を周遊する〈音の世界旅行〉を、3日間、約90公演の生演奏で体感できるのが今年の音楽祭の醍醐味である。

 各地の大河に結びついた演奏作品を挙げると、イギリス王侯の川遊びのために書かれたヘンデルの“水上の音楽”(テムズ川)、ショパンが夏に過ごしたフランスのノアンで作曲したピアノ・ソナタ第3番(ロワール川)、シューマンがしばしが散策した川に因んで名付けられた交響曲第3番“ライン”(ライン川)、チェコの母なる大河がそのままタイトルとなったスメタナの交響詩“ヴルタヴァ(モルダウ)”(ヴルタヴァ川)、中欧の最大の河川の名前をもつヨハン・シュトラウス2世のワルツ“美しく青きドナウ”、イヴァノヴィチのワルツ“ドナウ川のさざなみ”(ドナウ川)、ロシア最大の河川の船引き人夫の労働歌“ヴォルガの舟歌”(ヴォルガ川)、アメリカを縦断する大河を壮大に描写したグローフェの“ミシシッピ”組曲、世界最大の河川が流れるブラジルで生まれたヴィラ=ロボスの“5つの前奏曲”(アマゾン川)、アルゼンチン・タンゴの革命児ピアソラの“タンゴの歴史”(ラプラタ川)。いずれも作品の内容が、それぞれの大河がもつ特徴と固く結びついた名曲ばかりが選ばれている。

 演奏家に目を向けると、指揮者では若き日に巨匠カラヤンのアシスタントを務め、今や自らも巨匠の仲間入りをした山下一史、若くしてセントラル愛知交響楽団の音楽監督を務める角田鋼亮、ベトナム国立交響楽団を長年率いて飛躍的に発展させた本名徹次。ピアニストではフランスの国宝的存在アンヌ・ケフェレック、世界最高の〈ベートーヴェン弾き〉の一人フランソワ=フレデリック・ギィ、ショパン国際コンクールでの大活躍でお馴染み小林愛実。ヴァイオリニストではチャイコフスキー国際コンクール優勝の神尾真由子、モントリオール国際コンクール優勝の辻彩奈、チェリストではジュネーヴ国際コンクール優勝の上野通明、などなど、列挙しきれないほどの名演奏家たちが出演。演奏曲目 × 演奏家で好みの演奏会をいろいろ探すことができるのも、この音楽祭ならではの楽しみの一つである。ゴールデンウィークはぜひ〈ラ・フォル・ジュルネ TOKYO〉へ!

 


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LIVE INFORMATION
ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2026
「LES FLEUVES(レ・フルーヴ) ―― 大河」

2026年5月3日(日・祝)〜2026年5月5日(火・祝)東京国際フォーラム、⼤⼿町・丸の内・有楽町ほか
https://www.lfj.jp/lfj_2026/