「綱渡り」から始まるその稽古に目を奪われた。役者の技術・思考・哲学を丸裸にするというこのプロセスは、演出の根源とも言えるものであった。演劇の神様と呼ばれる巨匠ピーター・ブルックの稽古場を映像化するという試みは、おそらく演劇史的にも意義深い。笈田ヨシら世界各国の俳優たちが集まり繰り広げられるワークショップを5台の隠しカメラが迫る。このドキュメンタリー映画の監督を務め、神様による演劇指導を見事に切り取ったのは、ピーターの息子であるサイモン・ブルック。“なにもない空間”に命が宿る一瞬、普段目にすることはない貴重な“世界一受けたいお稽古”をぜひ一緒に体験してみよう。
「ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古」 巨匠の演劇指導を息子・サイモンが見事切り取ったドキュメンタリー映画がソフト化
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