20世紀を代表する名指揮者カラヤンの没後25年を記念し彼の旧EMIへの全録音をリマスターする計画が発表され、ファンを喜ばせている。これはそのパイロット盤で、全てアビイ・ロード・スタジオによる最新リマスター音源が使用されている。最大の話題は1955年にフィルハーモニア管弦楽団と録音したベートーヴェン第9のステレオ音源の発見。ここにも終楽章24分半がノーカットで収録され、彼の壮麗、劇的でいて繊細、優美な演奏が満喫できる。他にヴィヴァルディの《春》、チャイコフスキーの《白鳥の湖》、マスネの《タイスの瞑想曲》など超名曲が12曲も収録され、クラシック入門としても絶好の1枚だ。

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