コロンビア出身、米ヴァージニア出身のシンガー、Kali Uchisの3rdアルバム。先行シングル“I Wish You Roses”はスムースなR&Bをベースにエレクトロサウンドも織り混ぜたハーモニーは聴き心地が良い。中でも推薦したいのはSummer Walkerをフィーチャーした“Deserve Me”で、メロウな歌声とゆるやかなビートが絶妙で魅惑的な一曲となっている。アルバムを通して妖艶な雰囲気を纏っているが、春のうららかな気候にピッタリの一枚だ。年内にもう一作アルバムをリリース予定とのことで今年のシーンを牽引するアーティストとなるだろう。
コロンビア出身の歌姫から3作目が到着。ゲストの多彩さやラテン・ルーツなど、これまでの作品でフックとなっていた部分をあえて封印して全編をR&Bテイストで充満させ、自身の妖艶なキャラクターとヴォーカルの魅力を増幅した良作だ。アルバム全体をドリーミーな音像で統一しつつ、ロドニー・ジャーキンス製の“Endlessly”での春めいた軽やかな歌いぶりや、サマー・ウォーカーとの共演による濃い口な“Deserve Me”、テンプリーズの72年曲を引用した“Love Between...”の甘茶ソウル・モードなどなど、オーセンティックかつ多様なR&Bヴァイブに彼女流のソウルネスを込めていく様子は見事。