10月に再来日決定! クレメラータ・バルティカの“ニュー・シーズンズ”
鬼才にしてカリスマ、ギドン・クレーメル率いる室内楽団「クレメラータ・バルティカ」が、10月に再来日する。独創的なプログラミングで、その存在が常に際立つヴァイオリニスト、クレーメルが1997年の50歳の誕生日に自ら27人のバルト三国出身の若手演奏家を集めて催したコンサートを契機に誕生したのが「クレメラータ・バルティカ」。彼自身がバルト三国のラトビア生まれだが、国の諸問題により才能を発揮できない音楽家の支援を目的とし、今や世界で有数の室内楽団として活動する。
そんな彼らの今回の公演プログラムは「ニュー・シーズン」と題し、チャイコフスキーの『四季』を基にしたラスカトフの作品やピアソラの『ブエノスアイレスの四季』、フィリップ・グラスのヴァイオリン協奏曲第2番『アメリカの四季』、そこに映画マニアクレーメルが梅林茂に委嘱した『日本の四季』も加わり、新たな季節の到来だ。
さらに嬉しいことに彼らの来日を記念してNONESUCHより、テクニックはもちろん、エンターティナー、高感度ぶりが発揮された『ハッピー・バースデイ』(2002年)、クレーメルの音楽的師グレン・グールド没後30年にリリースされた『グールドへのオマージュ』、そして2006年8月、ザルツブルク音楽祭でのライヴ録音『モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集』という3タイトルが復刻されるのだ。
アルバム『エイト・シーズン』はヴィヴァルディの『四季』とピアソラの『ブエノスアイレスの四季』をカップリングさせ大ヒットしたが、来日に合わせてリリースされている『新しい四季』ではクレーメルが「音楽が伝えようとするメッセージを重視した」という選曲のもと、彼と関係の深いペルト、カンチェリの作品、グラスの《アメリカの四季》、梅林の《夢二のテーマ》(映画『花様年華』から)が収まる。
これら復刻版や新譜、そして公演を聴けば、クレーメル&クレメラータ・バルティカの高感度な音楽性をより深く理解できるというものだろう。
LIVE INFORMATION
ギドン・クレーメル&クレメラータ・バルティカ “ニュー・シーズンズ”
○10/21(水)18:30開場/19:00開演
会場:サントリーホール 大ホール
○10/23(金)18:30開場/19:00開演
会場:神奈川県立江楽堂
○10/24(土)12:15開場/13:00開演
会場:愛知県芸術劇場コンサートホール
○10/25(日)16:15開場/17:00開演
会場:兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール