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クール&ザ・ギャングの名盤のごく一部を紹介!

KOOL & THE GANG 『Kool And The Gang』 De-Lite(1969)

ジーン・レッドが制作した初作。レッド・コーチ時代に放ったセルフ・タイトル曲を筆頭に、メロウなソウル・ジャズ“Breeze & Soul”やファンキーで小粋な“Chocolate Buttermilk”といったヤング・ホルト・アンリミテッド風のリズミカルなインストが並ぶ。ホーン・リフを含め、どの曲もフックが強力。テンプテーションズ“Since I Lost My Baby”のカヴァーもホーンが歌う。 *林

 

KOOL & THE GANG 『Wild And Peaceful』 De-Lite(1973)

ホイッスルが鳴り響く賑やかなファンク“Funky Stuff”からパーティー感覚で迫るブレイク作。集団コーラスや掛け声が中心ながらヴォーカル・パートを増やし、ブギー・ブームの走りとなった“Jungle Boogie”、シック“Good Times”にも影響を与えたスウィンギンなアップ“Hollywood Swinging”など、第1期K&Gのシンボル的なヒットが並ぶ。表題曲はメロウで神秘的なフュージョンだ。 *林

 

KOOL & THE GANG 『Light Of Worlds』 De-Lite(1974)

DJジャジー・ジェフ&ザ・フレッシュ・プリンス“Summertime”などでの引用で有名なエレピ&シンセ使いの気怠くメロウなインスト“Summer Madness”の初出盤となったヒット作。ダンサブルなファンク“Higher Plane”やスウィンギンな“Rhyme-Tyme People”など前作を踏襲した部分もあるが、サウンドは幾分エレガントになった。フィリーのMFSBを思わせるインストも登場。 *林

 

KOOL & THE GANG 『Spirit Of The Boogie』 De-Lite(1975)

ややスピリチュアルな方向に寄った前作からの反動か、改めてワイルド&ピースフルな色合いに揺り戻したような弩級のストリート・ファンク作。トロンボーン奏者のオーサ・ナッシュも加えたホーンもバリバリ増強され、なかでも表題曲は彼らにとって3曲目のR&Bチャート首位を獲得している。“Caribbean Festival”“Jungle Jazz”“Winter Sadness”などカラフルな演奏が満載の痛快盤だ。 *出嶌

 

翌年の映画「サタデー・ナイト・フィーバー」のサントラにも収録されたスピード感のある表題曲でスタートする快作。“Super Band”など、従来のK&Gサウンドをディスコに寄せたモダンで開放感のある楽曲が並ぶ。エル・ヴァーナーの引用でも知られる“Little Children”やマイアミ・ソウルに通じる洒脱なダンサー“All Night Long”などは女声リードで歌われ、新機軸を打ち出している。 *林

 

KOOL & THE GANG 『Ladies’ Night』 De-Lite/Mercury(1979)

リード・シンガーにJTを迎え、デオダートがプロデューサーに就いた新生K&Gの第1弾アルバム。リサイクル多数の定番“Ladies’ Night”を筆頭に、JTが甘くセクシーなハンサム声で歌うダンサブルなディスコ・チューンが並ぶ。クーリオのJT客演リメイクやキース・スウェットのカヴァーでも知られるフュージョン感覚のメロウ・グルーヴ“Too Hot”も目玉。JTのソロ的な曲もある。 *林

 

ディスコの夜遊び感覚から80年代らしい健康的なパーティー・ファンクに転換したデオダートとの2作目で、現在も多方面で耳にする陽気なアンセム“Celebration”が初の全米1位をマーク。“Take It To The Top”や“Love Festival”でもアゲる一方、ロマンティックなインスト・フュージョンの“Morning Star”や青春メロウな“Just Friends”など、AOR目線でも美味なる逸曲の宝庫だ。 *出嶌