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Encore un soir
セリーヌ・ディオンを育んだフランスとフランスの音楽
春頃のインタヴューで〈目標はエッフェル塔を見ること〉と匂わせていたように、先日のパリ五輪開会式にサプライズ登場したセリーヌ・ディオン。90年代以降も定期的にフレンチ・アルバムを発表している彼女だが、彼女のアルバム『D’eux』(95年)と『S’il suffisait d’aimer』(98年)は、全編フランス語の音楽アルバムとしては史上最高のセールスを上げた作品だそうで、しかもヨーロッパ諸国や日本も含む非フランス語圏のマーケットでも成功しているそうだ。2008年に彼女は〈フランス国外でのフランス語の影響力拡大に貢献した〉としてサルコジ大統領(当時)から最高勲章にあたるレジオンドヌール勲章を授与されている。彼女はこちらが考えている以上にフランスやフランス語圏の国にとって文化的にも重要な存在なわけで、そんな彼女だからこそ、シャルル・アズナブールやジョニー・アリデイのような国民的歌手とのコラボも実現してきたのだろう。
なお、そんな彼女をスターダムに押し上げたルネ・アンジェリルは60年代からカナダの音楽業界で活動するプロデューサーで、セリーヌを発掘する前は日本デビューもした少年歌手のルネ・シマールを見い出したり、西城秀樹(!)の仏語盤“Lola”を手掛けたこともある。セリーヌのブレイク後はガルーをメジャー・デビューに導くなど、亡くなるまでフランス語の音楽に貢献し続けていたのだ。 *狛犬
左から、セリーヌ・ディオンの95年作『D’eux』(Columbia)、シャルル・アズナブールの2008年作『Duos』(Odeon)、ジョニー・アリディの2012年作『L’Attente』(Warner)、ガルーの2000年作『Seul』(Columbia)