WHEN I FALL IN LOVE
ドラマを盛り上げ、ドラマと共に記憶されてきたセリーヌの名唱
本国を飛び出しての成功が「美女と野獣」(91年)の主題歌から始まったように、セリーヌと映像作品の間には切っても切れない縁がある。あの歌声はドラマティックな場面をより劇的に盛り上げるものだし、印象的なシーンは歌声に滲む情感を目の前に展開してくれるものだ。そんな彼女の「タイタニック」(97年)前の印象的な歌といえば、トム・ハンクスとメグ・ライアン主演の「めぐり逢えたら」(93年)におけるクライヴ・グリフィンとのデュエット“When I Fall In Love”で、そこに続く“Because You Loved Me”は「アンカーウーマン」(96年)で使われた。そうやって映画仕事が続いたせいでセリーヌは「タイタニック」を断りたかったというのもおもしろい(夫の説得で引き受けたそうだ)。
以降も“Bewitched”を歌った「モナリザ・スマイル」(2003年)、日本語歌唱に挑んだ「まぼろしの邪馬台国」(2008年)、キッズ向けの「ザ・マペッツ2/ワールド・ツアー」(2014年)、実写版「美女と野獣」(2017年)のエンドソング、MVも話題になった「デッドプール2」(2018年)の“Ashes”などなど、サントラでしか聴けない彼女の名演は数多い。また、セリーヌをモデルにした〈アリーヌ〉の物語をヴァレリー・ルメルシエが監督・脚本・主演で描いた「ヴォイス・オブ・ラブ」(2021年)のサントラではヴィクトリア・シオが多くのセリーヌ曲をカヴァーしているので必聴だ。 *狛犬
左から、93年のサントラ『Sleepless In Seattle』(Epic)、2003年のサントラ『Mona Lisa Smile』(Epic)、2014年のサントラ『Muppets Most Wanted』(Walt Disney)、2017年のサントラ『Beauty And The Beast』(Walt Disney)、2018年のサントラ『Deadpool 2』(Columbia)、2021年のサントラ『Aline』(Milan/Masterworks)