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めっぽう楽しく、べらぼうにかっこいいコラボ

“奇跡の地球”のシングルCDを久々にトレイに乗せる。もっちゃりとしたレゲエのビートというゴングが鳴って程なく、〈桑田唱法チルドレン〉の桜井和寿が、憧れの桑田佳祐にヘッドバット!

歌い方はもちろん、もろ〈桑田唱法〉だ。〈♪悲しい友の声は何を憂う〉の〈悲しい〉を〈きゃなすぃぃー!〉とシャウトする。

本家〈桑田唱法〉が応酬する。負けじと〈♪ありのままの姿を見つめたい〉を〈♪ぅわりのぅまっまーのすぐぁつぁぁをみつめつぁいぃ!〉と発声、さすがの本家たる貫禄のラリアートを一発。

ほら、まるで桜井和寿による〈桑田唱法のものまね〉中に、セットの後ろから桑田佳祐ご本人が滑り込んで登場してくるようなイメージが浮かぶでしょう。そんな、めっぽう楽しくて、でもべらぼうにかっこいいコラボレーション――。

桑田佳祐と桜井和寿の人脈的中間点にいた、この曲のプロデューサー・小林武史も、まさに〈奇跡〉のコラボに満足だったのではないか。

 

1995年、わけの分からない夏

1995年、それから。

14歳下の若者に焚き付けられたのだろうか、桑田佳祐は5月に、もうタイトルからしてアレなサザンオールスターズ“マンピーのG★SPOT”をリリース。〈♪芥川龍之介がスライを聴いて “お歌が上手”とほざいたと言う〉という奇想天外支離滅裂な歌詞を早口でまくし立てる。

対して桜井和寿は、8月リリースのMr.Children“シーソーゲーム〜勇敢な恋の歌~”で、まるで〈ハイトーン桑田佳祐〉とでも言うべきボーカルで〈♪ねえ 変声期みたいな吐息でイカせて 野獣と化してAh Ah〉と歌い上げる。

あの暑くて熱かった夏、芥川龍之介が野獣と化した、わけの分からない夏から、もう30年も経つのかよ。

最後にもう一度、先の「別冊カドカワ」の桜井和寿インタビューより。うん。そういうことなんだよな。

――Q. “ボーカリスト”としての桑田さんに、どのようなオリジナリティを感じますか?

A. 説明出来るオリジナリティやすごさじゃないっす。