日本のフォーク/ロックを紹介した『喫茶ロック』『極東最前線』
さすがにロック関係をもうちょっとフォローしておきましょうか。70年代の日本のフォークやロックの名曲にスポットを当てた『喫茶ロック』(2001~2002年)は、はっぴいえんどとその周辺はもちろん、GARO、赤い鳥、五輪真弓らの楽曲をコンパイル。シリーズで人気を博し、デビュー間もないキリンジやキセルといった若手アーティストを中心とした『喫茶ロック now』(2002年)という番外編も。今やこの辺りの音楽も〈シティポップ〉としてまとめられていると思うと、隔世の感あり。ちなみに『酒場ロック』(2003~2004年)なんていうインスパイア系?も。
信頼のロック系コンピといえば『極東最前線』(2000~2013年)。同名のeastern youth主催イベントから派生したシリーズで、あぶらだこ、ゆらゆら帝国、NUMBER GIRL、PANICSMILEといった濃厚なメンツがこの盤のために新曲 or 新録を披露した充実の内容。
更に深く潜るなら『Tokyo Flashback』シリーズ(1991~2011年)。日本のサイケデリックシーンの中心地であった明大前のレコード店モダーン・ミュージック~P.S.F.のレーベルサンプラー。世界のサイケマニアからも熱い支持を受け、アメリカの地下レーベル、ブラック・エディションズからも再発されています。
ということで駆け足でお送りしました、コンピレーションCDの世界でございました。優れたコンピレーションCDは、単なるいいとこ取りもしくは寄せ集めではなく、見知った音楽でも新しい切り口、新しい聴き方を提示してくれるのではないかと思います。あるいは、ひとまず10数曲の楽曲を集め、それに曲順を与えると、良い悪いは置いておいてそこに自ずと〈ストーリー〉が発生する謎の磁力、その面白さが、コンピレーションCDの魅力とも言えるでしょう。プレイリストの時代にあえて、このあたりのCDを振り返ってみませんか?
(DJミックス~ダンス系コンピレーションはまた別項にて……)
参考記事
https://graziadaily.co.uk/life/music/now-thats-what-i-call-music-compilation-album/
https://www.theguardian.com/culture/2014/dec/09/how-we-made-now-thats-what-i-call-music
https://www.abc.net.au/listen/doublej/music-reads/features/never-underestimate-the-power-of-a-good-compilation-album/10270356
https://hiphopgoldenage.com/list/top-15-hip-hop-compilation-albums/
https://thequietus.com/tq-charts/columns-of-the-year/top-40-best-compilation-albums-of-all-time/
PROFILE: Kotetsu Shoichiro
ミュージシャン(トラックメイカー/DJ)。90年生まれ、香川県出身。ダンスミュージック全般を手がけ、ラッパーやゲーム音楽、CMなどに楽曲提供の実績多数。2021年にはラッパー・T-STONEへの提供曲“Let’s Get Eat”がBillboard JAPANのTikTok Weekly Top 20で1位を獲得。また2022年にはtofubeatsのアルバム『REFLECTION』収録の“Vibration feat. Kotetsu Shoichiro”へラップで客演し話題を呼んだ。ライター/インタビュアーとしてはミュージック・マガジン、Quick Japan、CINRA、関西ソーカルなど数々の媒体に寄稿。ほか、さとうもか“Lukewarm”“Loop”をはじめ他アーティストのMVなど映像/アニメーションの編集も手がけるなどジャンル/形式に囚われない幅広いスタイルで活動をおこなっている。
オフィシャルサイト:https://kotetsu-shoichiro.com/
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