トニー・キャロ&ジョンの『All On The First Day』と並べて聴きたい作品たち

BEACH HOUSE B-Sides And Rarities Sub Pop/Bella Union/HOSTESS(2017)

ほぼ無名だったTC&Jに注目するなんてビーチ・ハウスの嗅覚は流石ね。彼らの編集盤が今回のリイシューと同時期に登場するのもTC&Jには追い風となるはず。ここではクイーンのカヴァーを披露していて、有名無名を問わず好きなアーティストに敬意を示す姿勢が素敵だわ。 *アンジン

 

THE INCREDIBLE STRING BAND The Incredible String Band Elektra(1966)

トニー・キャロ&ジョンはこのUKアシッド・フォークの先輩に憧れていたらしく、トラッドにサイケな色付けを施した楽曲から彼らの影響が透けて見えるわ。ただし、マイク・ヘロンら凄腕が在籍していただけあって、演奏技術には大きな差があるけどね。 *アンジン

 

ARIEL PINK Dedicated To Bobby Jameson Mexican Summer/MAGNIPH/HOSTESS(2017)

LAインディー界でも屈指の変態クリエイターによる最新作は、60sにカルト的な人気を誇った音楽家へのオマージュ。ビーチ・ハウスとトニー・キャロ&ジョンの関係性と同様、若い世代から埋もれた先達へのエールとも言えるよね。音は妖しいサイケなのに、妙に泣けるのは僕だけ? *逸見

 

BOBBY BROWN The Enlightening Beam Of Axonda Destiny/Big Pink(1972)

『All On The First Day』を聴いていたら、このアシッド・サイケの奇盤を思い出したぜ。どちらも自由なヒッピー精神が凝縮されているよな。同じ72年生まれの隠れた名盤が足並み揃えて2017年にリイシューされたのも、この手の音がいま必要とされてるってことだろうな。 *鮫洲

 

TONY,CARO & JOHN Blue Clouds Drag City(2012)

72年~77年にかけて録音された未発表曲やライヴ音源から成るコンピ。思いのほか音質も悪くないし、『All On The First Day』以上にポップなナンバーが多いよ。素人が撮影したようなポートレイト風のジャケットも含め、気取らない感じがやっぱり現行のUSインディーっぽいよね! *逸見