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JESSIE WARE 『What's Your Pleasure?』 PMR/Island(2020)

アトモスフェリックな音を纏ってきたシンガーがニューウェイヴ~ポスト・ディスコ風の解放感を表現したら、キャリア最大のヒット作に。バナナラマの引用など気取りのない80s作法の表出も実にスマートなやり口でした。 *出嶌

 

無果汁団 『マドロム』 MUKAJU(2020)

“タイムズスクエアのガールズバンド”を耳にしたときの歓喜といったら! 元blue marbleのソングライター・チームによる初作は、テクノ・ポップ経由で2020年の都市ポップを鳴らした傑作に。ヴィンテージ・シンセを使用した音も抜群だ。 *土田

 

安藤裕子 『Barometz』 ポニーキャニオン(2020)

自身の創作意欲を改めて確認し、4年半ぶりに完成したフル・アルバムはShigekuni、トオミヨウという二人のサウンド・プロデューサーと制作。染み入るような歌とニュアンスを大事にしたプロダクションに貫かれた芳醇なポップス集だ。 *土田

 

5年ぶりのフル・アルバムには、仏語を操るブリック・バッシーとファトマタ・ジャワラ、ラッパーのアミーネとスロウタイも参加と、ゲストの人選にも新たなトライが。ソウルフルなダンス音楽で、その実力を改めて示してみせた。 *土田

 

NUBYA GARCIA 『SOURCE』 Concord/ユニバーサル(2020)

多様な活動を通じて新世代UKジャズの盛り上がりを広く遠くへ届けてきたサックス奏者の、アーシーな味わいに溢れたコンコードからのデビュー作。UK産品では『Blue Note Re:Imagined』の充実も忘れちゃいけない。 *出嶌

 

但し書き不要な独自の個性を完全に確立した2枚目のフル・アルバム。内面の変化をキャッチーに伝えてくる“感傷謳歌”や作曲も担った“浪漫”など多様な表情で一気に駆け抜け、新年には武道館公演まで決定! *出嶌

 

POP SMOKE 『Shoot For The Stars, Aim For The Moon』 Victor Victor/Republic(2020)

ドリルの熱気で勇名を馳せながらも2月に他界した若きブルックリンの雄が生前に作っていた初の公式アルバム。総監督を担った50セントら00年代NY式への敬意を踏まえたオーセンティックな良さもあって惜しまれる。 *出嶌

 

TAYLOR SWIFT 『folklore』 Republic/ユニバーサル(2020)

コロナ禍の状況に合うトーン&マナーをアーロン・デスナーらと追求した新たなモードで、サプライズで登場するや未開の層の心も掴んだ厳かなフォーク・アルバム。暮れにはさらなるサプライズで『Evermore』も投下したばかり! *出嶌

 

あえて〈ヤングトウカイテイオー〉を名乗る不敵さで名を売った若きラップスタアの初フル・アルバム。MIYACHIやShurkn Pap、Jin Doggらと醸し出す若さとタフな伝統性を兼ね備えた内容の濃さはすでに風格十分でした。 *出嶌

 

米津玄師 『STRAY SHEEP』 ソニー(2020)

広い裾野まで届いた“Lemon”をはじめ、多くのタイアップ・ソングが居並ぶ様に、時代の顔となったことを改めて感じる最新作。野田洋次郎とのコラボ曲なども挿みつつ、ポップスターとしての才と当人のナイーヴさが共存した一枚に。 *土田

 

BBHF 『BBHF1 - 南下する青年-』 Beacon(2020)

北から南へ旅する青年の物語を2枚組、全17曲で綴った最新作。80sポップのエッセンスを随所に忍ばせつつ、エレクトロニクスと生楽器を丁寧に重ねた現代のバンド・ミュージックは、雄大で力強い美しさに溢れている。 *土田