PEOPLE TREE
耳で聴いたピープル・トゥリー
エアロスミスからトニ・ブラクストンらに膨大なヒットを書いてきた稀代の名ソングライターだが、“Because You Loved Me”など多くの楽曲を提供してきたセリーヌとの仕事はお互いにとっての重要な経験となっているはず。この本人名義による初リーダー作ではセリーヌをフィーチャーして“Superwoman”を披露している。
セリーヌが昔から目標としていたひとりだという、エンターテイメントの女王とは、自身の97年作収録の“Tell Him”にて緊張のデュエット共演を果たしている。同曲を収めたバーブラ側のデュエット集となる本作には、フランク・シナトラやバリー・ギブらセリーヌとのコラボ歴もある大物たちがズラリ。ちなみにサントラ『Mona Lisa Smiles』でも顔を並べて参加していました。
96年に“(You Make Me Feel Like A)Natural Woman”を取り上げていたセリーヌは、翌年にこのレジェンドから書き下ろしで“The Reason”の提供を受けた(しかもプロデュースはジョージ・マーティン!)。キャロルが同曲を本作でセルフ・カヴァーした際にはセリーヌがバック・ヴォーカルに駆けつけている。
子どもの頃から憧れだったスターのほとんどと世界デビュー後にステージ/音源で共演できたというセリーヌだが、フレディ・マーキュリーは間に合わなかった。歌唱のみならずステージでの振る舞いにも影響を受けていたそうで、夫の他界後には“The Show Must Go On”のカヴァーを配信、ステージでも堂々と歌い上げた。
18歳でマイケルのステージを観たセリーヌは〈こんなスターになりたい〉とマネージャーのルネに語り、それが世界に出るために英語を学ぶ大きな動機となったという。その後はマイケルが主導した2003年のチャリティ・ソングの“What More Can I Give”に駆けつける格好で共演。2010年のグラミー授賞式でトリビュートにも参加した。
自身がホストのクリスマス特番にデスティニーズ・チャイルドを迎えてステージ共演したことはあったセリーヌ。以降は縁がありそうでないが、ビヨンセが双子を出産した際には双子の母としてアドヴァイスを送ってもいた。なお、歌い手としてはいずれもエタ・ジェイムズの“At Last”をカヴァーしているので、そういう聴き比べも可能だ。
ウォルター・アファナシエフやリック・ウェイクら制作メンツの被りが多かったこともあり、90年代に何かと比較されたり一括りにされたりしていたマライアとセリーヌ。ホイットニー × マライア的な一騎打ちはまだないものの、ジャーニーのパワー・バラード“Open Arms”を揃ってカヴァーしているので、そういう聴き比べも可能!
セリーヌと同じくレパートリーの多くがカヴァーにあたる……という意味では、こちらのティナも最高の〈解釈歌手〉だったわけだが、そこからセリーヌがカヴァーしたのはアイク&ティナ時代の“River Deep, Mountain High”。パワフルなオーラまで継承するかのような、圧倒的にライヴ映えする名カヴァーに仕上がっています。
シーアがコライトした“Loved Me Back To Life”で起用して以降、セリーヌは彼女のことがお気に入りのようで、『Courage』では“Lying Down”と“Baby”が採用されてバック・ヴォーカルも務めている。ちなみに今回のドキュメンタリーではセリーヌがシーアの物真似を披露するおもしろシーンも観られます。
近年は固定のメンツだけでなく多方面のソングライターを積極的に起用している様子のセリーヌだが、最新作『Courage』では彼とジミー・ネイプスが書いた“For The Lover That I Lost”をピックアップ。サム本人的にもお気に入りの一曲だったのか、こちらのサード・アルバムではセルフ・カヴァーする格好でみずからも披露していた。
もともとセリーヌの大ファンであり、近年はライヴなどを訪れて直接の交流も深めているアデル。セリーヌの噛んだガムを持ち帰って額装して飾っているというからその愛は本物(?)。なお、セリーヌはダニエル・メリウェザー × アデルの“Water And A Flame”をカヴァーし、プロデュースは『19』でもお馴染みのエッグ・ホワイトに委ねていた。










