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ESSENTIALS
デクスター・ワンセルの名仕事たち

MFSB 『MFSB / TSOP (The Sound Of Philadelphia) / Universal Love / Philadelphia Freedom』 BGO(2026)

PIRのハウス・バンドによる1〜4作目をコンパイルした編集盤。初期の立役者たちがサルソウルに去るのと入れ違いでPIR入りしたワンセルは、75年の4作目『Philadelphia Freedom』からいきなり最前線で活躍し、表題曲のアレンジや自作した2曲のプロデュースも任されて結果を出した。以降の2作品でも彼は手腕を発揮している。 *出嶌

 

BILLY PAUL 『Me & Mrs Jones: The Anthology』 SoulMusic(2019)

“Me And Mrs. Jones”で知られるPIR所属のスター歌手で、75年の“Billy’s Back Home”を書いたワンセルは以降のアルバム数枚でプロデュースやアレンジを担当していく。このアンソロジーではアレンジを手掛けたエレガントな“People Power”(75年)やロマンティックな劇画ファンク“How Good Is Your Game”(76年)などの参加曲が収録。 *出嶌

 

DEXTER WANSEL 『Life On Mars』 Philadelphia International(1976)

カリール・ジブランの短編集「預言者」に着想を得たジャムで始まる、火星がテーマの初ソロ作。インスタント・ファンクを従えた表題曲、流麗なダンサー“Stargazer”、定番ネタの“Theme From The Planets”といったコズミックなインスト中心に、テリー・ウェルズが歌う幻想的なスロウも登場する。シンセを駆使した銀河系ファンクの名盤。 *林

 

LOU RAWLS 『All Things In Time / Unmistakably Lou / When You Hear Lou, You’ve Heard It All / Let Me Be Good To You』 BGO(2025)

60年代から人気とキャリアを積み上げてきた大物バリトン歌手の、PIR移籍後のアルバム4枚をコンパイルした2枚組。名盤『All Things In Time』(76年)にて“Pure Imagination”を手掛けたワンセルは、以降のアルバムにおいても“Tomorrow”や“Lover’s Holiday”などのプロデュース/アレンジにタッチしていた。 *出嶌

 

THE JACKSONS 『The Jacksons』 Philadelphia International/Epic(1976)

ギャンブル&ハフと組んだジャクソンズのエピック第1弾。シグマ・サウンド・スタジオで第2期MFSBがリズムを担当するなか、ワンセルはメンバーが制作に関わった2曲を含む4曲をプロデュース。スペイシーなファンク“Keep On Dancing”とスピーディーなダンサー“Living Together”はワンセルの単独制作で、前者では彼らしいシンセ音が蠢く。 *林

 

JEAN CARNE 『Don’t Let It Go To Your Head: The Anthology』 SoulMusic(2018)

夫ダグ・カーンとの共演作を経て、PIRに入社してからの代表曲を並べたCD 2枚組。ワンセルのソロ作で歌った“Dreams Of Tomorrow”やワンセル曲のカヴァー“Together Once Again”を含む70年代のPIR作品を中心に、ユニヴァースの91年作からの曲も収録。ジャズの下地がある彼女の声はワンセルのフュージョン系サウンドと実に相性がいい。 *林

 

DEXTER WANSEL 『Time Is Slipping Away』 Philadelphia International(1979)

忘れじのディスコに愛を込めてジョーンズ・ガールズに歌わせた“I’ll Never Forget (My Favorite Disco)”で快活に幕を開けるPIRでの最終作。テリー・ウェルズが歌うメロウ・チューン“The Sweetest Pain”はルース・エンズがカヴァーし、サンプリングも数多いクラシックだ。ミニ・モーグを駆使した“Funk Attack”ではパーラメントに擬態。 *林