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ESSENTIALS
復刻の進む閃光ロードショウ

B.T. EXPRESS Do It ('Til You're Satisfied) Roadshow/Scepter/OCTAVE(1974)

セプター配給のデビュー作。地元の地下鉄(高架)駅で撮影した飾り気のないジャケよろしくロウなナンバーが目白押しで、特にソリッドでビートの立った表題曲と性急なリズムの“Express”は、共にR&Bチャート1位に輝いた70年代NYファンクの傑作だ。これらの制作はジェフ・レーンで、ランディ・ミューラーによる弦アレンジがストリートの緊張感を伝える。紅一点のバーバラは2曲で快唱。 *林

 

B.T. EXPRESS Non-Stop Roadshow/OCTAVE(1975)

引き続きR&Bチャートを制した2作目。トム・モウルトンがミックスを担う布陣やジャケも含めて前作の延長線上にあるもので、オープニングをパワフルに飾る“Peace Pipe”はケニー・ドープらが重用したガラージの先駆けのような逸曲だ。EW&Fっぽい“Give It What You Got”や曲名まんまの“Discotizer”などダンス路線が際立つなか、バカラック名曲を濃密に歌い込む“Close To You”も印象的。 *出嶌

 

B.T. EXPRESS Energy To Burn Roadshow/Columbia/OCTAVE(1976)

コロムビアに移籍しながらロードショウのロゴを刻んだ通算3作目。制作は引き続きジェフ・レーンで、マイケル・ジョーンズカシーフ)とレスリー・ミングが新規加入したことでスケール感を増すも、無骨で鋭いファンク・サウンドはキープされている。マイケル作の“Time Tunnel”は新機軸となるタイトなファンクだ。バーバラが熱唱するオージェイズ“Now That We Found Love”のカヴァーも収録。 *林

 

ENCHANTMENT Enchantment Roadshow/OCTAVE(1976)

〈魅惑〉を名乗ったデトロイトの5人組によるデビュー盤。収録曲はすべてプロデューサーのマイケル・ストークスとメンバーのエマニュエル・ジョンソンの作で、柱となるのはファンクとバラードだが、〈魅惑〉たる所以を見せるのは後年ジェシー・パウエルがカヴァーした“Gloria”や“My Rose”といったスウィートなバラードのほうだろう。エマニュエルの美しく伸びのあるハイテナーが光る。 *林

 

B.T. EXPRESS Function At The Junction Roadshow/Columbia/OCTAVE(1977)

こちらの4作目ではバーバラが離脱して男所帯に。ディスコ時代の到来に自分たちの持ち味を折り合わせ、冒頭の“Funky Music(Don't Laugh At My Funk)”から痛快なファンクを叩き込む。エンチャントメント組提供の“Expose Yourself”やサルソウル風の“Eyes”がある一方、蒼いコーラスで聴かせる“How Big Can You Dream”やカシーフ作の午後帯メロウな“Sunshine”のようにヴォーカル主導曲も絶品。 *出嶌

 

ENCHANTMENT Once Upon A Dream Roadshow/OCTAVE(1977)

引き続きマイケル・ストークスが仕切った2作目。晴れやかなディスコ仕様のアップが続くなか、その切れ間から差し込む“Trying To Get Over(With You)”などスウィートなスロウの存在感がグループの美しい本懐を見せつける。彼らのキャリアで唯一のR&Bチャート首位を獲得したメロウな“It's You That I Need”や、ミッシェレイのカヴァーも知られるウェットな隠れ名曲“Silly Love Song”が麗しい。 *出嶌

 

B.T. EXPRESS Shout! (Shout It Out) Roadshow/Columbia/OCTAVE(1978)

初期のヒット曲を書いていたビリー・ニコルズがグループと共に制作を手掛けた5作目。ソリッドなファンクを叩き出しつつ全編に滑らかさとスピード感が加わり、表題曲ではBTへの参加が本作で最後となったマイケル・ジョーンズ(カシーフ)と思しきヴォーカルが登場して若返った印象を与える。多くの曲でパーラメント風のシンセが鳴っているのもマイケルの仕業か。ディスコ・ブギーな一枚。 *林

 

DON DOWNING Doctor Boogie Roadshow/RS International/OCTAVE(1978)

ロードショウ設立直後にシングルを出していたソウルフルなシンガー。当時アルバムは出なかったが、過去のシングルをリミックスするなどしてRSインターナショナルとの共同原盤という形で出されたのが本作となる。トニー・ボンジョヴィらの制作で、サルソウル路線の曲を情熱的なテナー・ヴォイスで歌い上げるディスコ盤。女声コーラスを従えた表題のアーバンなミディアム・ダンサーが秀逸だ。 *林

 

WINNERS Winners Roadshow/OCTAVE(1978)

ロフト・クラシック“Get Ready For The Future”や流麗な“Get On Up And Do It”というアンセムを生んだ本作は、ウィー・ウィリー&ザ・ウィナーズとして70年代初頭から活動してきたオハイオのバンドが残した唯一のアルバム。レーベル代表のフレッドがポピュラー畑のスティーヴ・タイレルと共に制作を指揮し、幻想的なミッド・ファンク“Love Is Free”などディスコ意識に止まらない意気を見せる。 *出嶌

 

BEN MOORE Slow Dancin' Roadshow/OCTAVE(1979)

ジェイムズ&ボビー・ピューリファイの2代目リードによるソロ作。ラジオ局のオーナーでもあった名士パパ・ドン・スクローダーの制作で、レジー・ヤングバリー・ベケットらが演奏したアルバムはディスコ時代のモダンなサザン・ソウルといった内容だ。表題にしたジョニー・リヴァース名曲やマスカレイダーズの曲などをまろやかなシブ声で歌い、女性シンガーとのデュエットも味わい深く聴かせる。 *林

※試聴はこちら

 

ENCHANTMENT Journey To The Land Of...Enchantment Roadshow/OCTAVE(1979)

3作目となるこちらもマイケル・ストークスの制作。ただし、多くの曲でメンバーのジョー・トーマスがペンを交えており、“I Wanna Boogie”というブギー・ソングに代表されるようにディスコに力点を置いた仕上がりはBTに近い雰囲気がある。もちろんエマニュエル・ジョンソンが書いたスロウも用意しており、なかでもドリーミーな“Where Do We Go From Here”はグループ屈指の名曲だ。 *林

 

TOUCH OF CLASS Touch Of Class Roadshow/OCTAVE(1979)

メンバーがひとり減ってトリオ体制となったフィリーのヴォーカル・グループによる2作目。制作はリードで歌うジェラルドとピートのジャクソン兄弟で、管弦アレンジにバート・デコトーらを起用した楽曲はフィリー・ソウル流儀から脱したストレートなディスコ・ソングがメインとなる。ジャクソン兄弟がヴィッキー・スー・ロビンソンに提供した“Turn The Beat Around”のセルフ・カヴァーも収録。 *林

 

B.T. EXPRESS 1980 Roadshow/Columbia/OCTAVE(1980)

ディスコで人気を博した泣き踊り系アンセム“Have Some Fun”効果で日本独自のヒットを記録し、我が国では長らくBTの代表作とされてきた6作目。そんな背景を知らずとも、心機一転を図ってモリー・ブラウンをプロデューサーに迎え、ブラコン時代を先取りしたアーバン・グルーヴの洗練性は昨今のリスナーにもハマるはず。今回の復刻では当時のベスト盤のみに収録されていた2曲もボーナス収録! *出嶌

 

B.T. EXPRESS Keep It Up Coast To Coast/Roadshow/OCTAVE(1982)

新録曲入りのベスト盤を挿んで傍系のコースト・トゥ・コーストから出した最終作。前作でNYアーバンの音に染まった彼らは本作でもチェンジ風のスタイリッシュなダンス・ナンバーを披露し、コズミックな音色が飛び出す“Star Child”などを颯爽と歌い上げていく。が、ホーンも鮮やかな表題曲などは初期のスタイルを80年代風にアレンジしたタイトなファンクで、生え抜きメンバーのプライドを感じる。 *林