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20年前のリリーは今なお健在

そんな『Alright, Still』はブリット・アワードの最優秀アルバム賞やグラミー賞の最優秀オルタナティブミュージックアルバム賞にノミネートされ、売り上げは世界合計で250万枚に到達。以来さらに4枚のアルバムを送り出して今年デビュー20周年を迎えた彼女は、数年前に自身のポッドキャストで本作の20周年記念ツアーの可能性に触れたことがある。果たして、「40歳の女性としてあれらの曲を信念を込めて歌えるとは思えない」と否定していた通りに記念ツアーは企画されず、目下最新作『West End Girl』(2025年)を全編再現するツアーを実施中だ。

とはいえ『Alright, Still』のリリーは今なお健在。『West End Girl』では、2人目の夫だった俳優デヴィッド・ハーバーの(真実であれば)おぞましい裏切りを晒して世界を震撼させたものだ。そのウィットと歌い手としての表現力は飛躍的に磨かれ、シアトリカルなドラマ性が備わるなどの進化は見られるが、どこかで20年前のリリーが舌を出して手を振っているような気がする。