Mikiki編集部の田中と天野が毎週お送りしている洋楽連載〈Pop Style Now〉。12月は、年末企画として〈2020年洋楽ベスト・ソング25〉や〈Pop Style Nowがおすすめする2020年の洋楽アルバム20〉などをお届けしました。今回はタワーレコードの洋楽好きスタッフが選ぶ、個人的な年間ベスト・ソング10曲をご紹介します。

2019年末に掲載した〈タワーレコードスタッフが選ぶ極私的2019年洋楽ベスト・ソング!〉に続き、好みのジャンルも所属部署もバラバラな14人に選曲とコメントをしてもらっています(掲載順は原稿が届いた順です)。タワレコの〈中の人〉が今年どんな洋楽を聴いていたのか、少しでもお伝えできればうれしいです。

記事の末尾には全曲をまとめたプレイリストもご用意しましたので、ぜひ最後までお楽しみください。 *天野龍太郎

★Mikikiの2020年末特別企画記事一覧はこちら

 

寺浦 黎(広報室)が選ぶ10曲

1. Red Velvet “Milky Way”
2. Soulwax “Empty Dancefloor”
3. Jonas Blue & MAX “Naked”
4. BTS “Dynamite (CHIBA-CHUPS Remix)”
5. TAEYEON “Worry Free Love”
6. Pixey “Just Move”
7. Dua Lipa “Hallucinate”
8. The 1975 “People”
9. Green Day “Fire, Ready, Aim”
10. BLACKPINK with Selena Gomez “Ice Cream”

今年は例年にも増して、いろんな場所でK-Popサウンドを耳にしました。聞くところによれば、アイドル界でも〈現地化〉なんて言葉が浸透しているそうで。どんな形であれ新しいムーブメントと価値観が生まれていく様子を感じるのは心地よいです。すばらしい一年でした。来年も退屈しない変化の年になりますように。曲順はBPM昇順です!

 

直嶋紘子(商品統括部)が選ぶ10曲

毎年この時期になると色々な媒体の年間ベスト企画を目にする度に自分だったらこれかなーとぼんやり考えて楽しんでいましたが、実際に選ぶとなるとなかなか難しいものですね。ましてや順位をつけるなんて無理なので順番に深い意味はないです。

1. The Strokes “Bad Decisions”

今年一番聞いたのがこの曲。超王道、これぞThe Strokes!なシンプルなロック。彼らの作る実験的な楽曲も好きだけど、真正面からストレートにぶつかってくるギターロックがやっぱり一番キュンときます。

先行シングルから期待していましたが、やっぱり最高のEPを出してくれました。私が一番刺さったのはこの曲。12月リリースなのにもう何回聞いたかわからないレベル。

3. Alex Kapranos & Clara Luciani “Summer Wine”

Nancy Sinatra with Lee Hazlewoodの同曲のカバー。Alexのちょっとコミカルかつ過剰なほど色気のある所作にはいつも見惚れてしまうのですが、コチラのMVでもなかなかいい動きをしています。

元KLAXONSのフロントマンJames Rightonのソロデビュー作からの1曲。あの狂騒を想像して聞くと肩透かしを食らうけれども、やっぱり良いメロディを作るんですよね。

5. LOWLIFE “WASTELAND”

RAT BOYのJordan Cardyとその仲間たちの新プロジェクトなんて絶対最高じゃん!と、聞く前からとんでもなく興奮したのを覚えています。勿論最高でした。いかにも低コストで作った感満載のMVも◎

時代の代弁者とか言うと胡散臭く聞こえるけど、彼は本物だと思う。色んな意味でボーダーレスな彼のルーツにある様々なジャンルのエッセンスを超天才的な配合で調理した楽曲たちはどれも素晴らしいのだけど、この曲は特に完璧。初来日公演中止は残念でしたが、次の機会に期待!

エッジの効いたドリーム・ポップとスウィートな歌詞と様々な愛を表現したDIY感溢れるMV全てが愛おしい。そしてこの曲を収録したアルバム『how I’m feeling now』はコロナ禍が生んだ大名盤だと思う。

The xxのポップ濃度を高めて、多幸感も祝祭感も恍惚感も増し増しにしたトリップ必至のキラーチューン。ROMYのゴージャスなボーカルも堪らない!これは年間ベストにあげる人が多そう。

良曲揃いのアルバム『Future Nostalgia』の中でも一番ハマったのがこの曲。無条件にアガる、気持ちいい曲だと思って聞いていたら、無条件にアガる、気持ちいいことを歌った曲でした。どおりで。笑(気になる方は調べてみてください)

持ち前のポップネスをねじ込んで作り上げた彼女たちなりの実験的なニューウェイヴとでも言えばいいのでしょうか。2018年のサマソニ のステージを見た時、音源よりもパンキッシュな演奏に驚いたのだけど、まさにライブの勢いがそのまま表れているよう。キュートなルックスで中指を立てながらジェンダーの不均等を訴える姿はお見事です。

 

林 周平(リテール事業本部)

1. Disclosure & Fatoumata Diawara “Douha (Mali Mali)”

今年の再生回数ベストです。ジューシーなドラムにうねるベースライン、シンセパッドのフィルターが開閉するだけで大喜び、そしてなんといってもこの〈Mali Mali...〉と繰り返すフレーズ……完全に中毒になっています。アルバムとしても年間ベスト。今日もマリマリ、明日もマリマリ……

昨年もベストに挙げたConductaが主宰するKiwi RekordsよりSammy VirjiとShift K3Yによるコラボトラックがリリース! お互いの旨味を引き出し合うことに完璧に成功しており、それを一枚の皿に美しく盛り付けたかのような出来栄えにはひたすら笑顔。やはり信用のできる男の元には信用のできるやつらが集まるのか……

新譜が出たと聞いて今回はどんな感じかな、と思わせてくれるようなアーティストは誰にとっても貴重な存在ですが、個人的にその一人であるところのBibio。アルバムのタイトルにもなっているこのトラックですが、繰り返し聞いていると、Bibio本人の社会に対する観念めいたものも感じられるような気がしたり。往々にして、一人だけで制作された音源にはそういう要素が滲みがち。次のアルバムも楽しみです。

人間性への祝福という壮大なテーマを扱った一曲ですが、耳馴染みはどこまでもポップ(に聞こえるようにJacobがコントロールしてくれているのですが)。スキャット的に登場するTy Dolla $ignもいい味出してます。天才と言われているJacob Collierがこういった普遍的なことを歌うっていうのはなんかいいなと感じます。

5. Cookiee Kawaii “Vibe (If I Back It Up)”

SoundCloudでもSpotifyでもこの曲がやたら回ってくるので調べてみるとどうやらTiktokでバズったとか。2020年にDoja CatがJersey Clubで踊っている姿を見ることになるとは……それはさておき、チル系Jersey Clubとして普通に強度の高いトラックであり、だからこそバズ後も伸び続けているのでしょう。ちょっとアクの強いMVも素敵。

今年の年明けから新型コロナウィルスのことが日本でも取り上げられるようになり、自分も毎日ニュースを片っ端から読んでは気が沈み……というのを3ヶ月ほど繰り返していましたが、そんな中リリースされたFour Tetの新譜は暖かすぎず、冷たすぎずのちょうどいい塩梅の仕上がり。どういう気分のときでもフィットするのでよく聞いていました。今でもなんとなく聞きたいものが思いつかないときはとりあえずこのアルバムを流しっぱなしにしています。

ここ日本での人気も高いPorter Robinson。イントロから流れるギターのアルペジオですが、生演奏ではなく、わざわざ昔のGM音源のようなチープな音源を使っているのが逆にエモい。昔のMMOのログイン画面BGMとか、大体こういう音でしたよね。ピアノのフレーズも明らかに強い意志を持って配置しており、〈俺はこれをやりたいんや〉を感じる1曲。

ビートがUKガラージ風だったり、内省的な歌詞であったりと色々語れるポイントがあるはずなんですが、なにより〈前半は遠い音像で、後半から解像度が上がる〉というみんながやりたいネタを大真面目にやってくれたことに感銘を受けたのでピックアップ。(昨年の内にシングルカットされていたことを知らずでした……)

ふとグライムを聞いてみたいと思ってざっくりと聞いた中で一番ピンときたアーティストを調べてみるとDizzee RascalというMCだとか。〈だとか〉という言い回しも失礼な、グライムを聞いている人であれば当然知っているレベルのキャリアの持ち主なのですが。しかし普段その手のジャンルを聞かない自分でも反応してしまうだなんて、やはり最前線を走るベテランの馬力はすごい……と勝手に感動。

10. Dirty Loops “Rock You”

単純に良い曲! 来年はこれぐらい景気よくやっていきたいです!

 

鈴木英之介(Mikiki編集部)が選ぶ10曲

インディー・フォークの爛熟。2020年の音楽シーンを総括すべく振り返ったとき、そんなフレーズが頭に浮かんだ。フィービー・ブリジャーズ『Punisher』、フリート・フォクシーズ『Shore』、エイドリアン・レンカー『songs』……今年は当ジャンルにおいて、いくつもの名作が世に放たれた。そしてその中でも目玉というべき作品は、やはりテイラー・スウィフト『folklore』だろう。世界で最もメジャーと言っても過言でないポップ・アイコンが内省的なインディー・フォークに接近するというのは、やはり衝撃的な出来事だった。

だが熟れすぎた果実は、やがて朽ちるものだ。そしてその比喩はインディー・フォークに対しても、多かれ少なかれ適用し得るのではないだろうか。実際〈インディー・フォーク的サウンド〉は半ばトレンド化していく中で、その鮮度をやや失してしまったように感じられる。

僕自身はいちリスナーとして、良質なインディー・フォーク作品に親しみを覚えつつ、同時に少し食傷してもいて、だからこそ潮の流れを強引に捻じ曲げてしまうような力強さに満ちた、オルタナティヴな可能性を示唆する音楽に強く惹かれていた。上記のラインナップには、そんな僕の分裂的な心情が表れていると思う。

 

小峯崇嗣(TOWER DOORS)が選ぶ10曲

毎年のことですが、特に今年は音楽に救われた年でした。コロナによって外出もできなくなって、唯一の楽しみといえば毎週リリースされる音楽くらいでした。ひたすら掘っていた気がします。そのおかげで今年も素晴らしい音楽たちに出会えました。そんな自分の心の支えとなった10曲です。

 

本田昇平(経理部)が選ぶ10曲

10曲を選ぶのに困る程、このような状況下で今年も沢山の新しい音楽が生まれた事は、とても幸せな事でした。
願わくば、2021年は今年生まれた音楽達がフェスやライブ会場、クラブでオーディエンスの心も身体も大音量で揺らしてくれますように。

※順不同です。

 

望月 貴(情報システム1部)が選ぶ10曲(もちメタル)

AC/DC “Shot In The Dark”

在宅ワークと車の中で爆音激リピート中。ちょいちょい、レコーディングスタジオでの写真がリークされていた頃から大分ハードル上がってたのに、この曲が公開された途端、期待通りの内容過ぎてテンションMAX。個人的にはシレっとPhil Ruddが戻っていることに衝撃と嬉しさを感じた。やっぱこの人のシンプル&ヘビーなドラムじゃないとね。とうことでどこからどう切り取っても誰もが認めるAC/DCなこの曲をセレクト! ※ちょっとAxl Roseヘルプ時のライブも観たかった。。

Kamelot “Under Grey Skies”

Tommy Karevikが加入して大分経って、ようやく映像作品。前任者のカリスマ性とスキルを考えるとかなりのハードルだったろうけど、コアなファンからの支持も得られた珍しいケース。寧ろバンドとしてはレベルアップしてることがはっきりと分かる本ライブ。メモリアル的な内容でこれまで共演してきたゲストが一同に会しており、その中でも普段のライブではやらないこの曲をピックアップ。歌詞も覚えるくらい聴き込んで個人的には思い入れの強い、壮大なバラード。Charlotte Wessels(Delain)とTommyの相性のバッチリ。2020年一番観たライブDVD。

薦められてなんとなく聴いてみたらぶっ飛んでしまったスイスのバンド。数あるDream Theater直系バンドの中でも個人的にはピカイチじゃないかと思う。スペーシーな音作りでアイデンティティもしっかり感じられ、今後要チェック!! そのインパクト大のアルバム1曲目のインストトラックをセレクト。自分の中のベストドラマーTOP10には常に入るThomas LangとDream TheaterのJordan Rudessが参加していて、どっちもちゃっかり個性出しまくりフレーズをぶち込んでくるところが微笑ましい。でもこのアルバムコンセプトアルバムなので基本的には最初から最後まで一気に聴いて欲しい! 2020年一番の収穫。

なぜか映像はなく、オーディオのみの販売。さすが王者。潔し!! アルバム全体を通して非常に生々しく、その中でも特にBruce DickinsonとNicko McBrainのパフォーマンスは過去最強と言っても良いレベル。年齢を考えるともはや超人。。その中から“Sign Of The Cross”をセレクト。オリジナルのBlaze Bayleyの声も漢臭くて好きだけど、『Rock In Rio』やこのアルバムのBruceバージョンは一段レベルが上がる気がする。ドラマティック!!

15年ぶりのソロでMike Portnoyとのコンビ復活! さらにベースがDave LaRueなのでG3参加時のメンバーということにテンション上がったところ、ここ最近のDream Theaterでは抑えめだったメロディアスな旋律の嵐でちょっとノスタルジックな気持ちにもなる素晴らしいアルバム。その中で個人的にヘビネスとメロディー、テクニックの全てが絶妙なバランスに感じられるこの曲をセレクト。John Petrucciの頭の中はどうなってるのか見てみたい。

Sekhmet “Labyrinth ~ Asterion”

ノーチェックだったのに聴いてみたらぶっ飛んだパターンのフランス産バンド。荘厳でヘビーなOPの“Labyrinth”から流れ込む分厚い音壁の“Asterion”がダントツでお気に入り。グロウルとクリアボイスのバランスも非常に効果的で楽曲の壮大さを表すのに役立っている。少しPeripheryを彷彿とさせる気も。しかしこれがファーストアルバムだと??

プログレメタルやスラッシュメタル、ブラックメタルをヘビロテで聴いていた暑苦しい季節に突如として爽やかなメロティーが流れ込んできたこともあり、癒されポイント加算でランクイン! 今どき珍しい北欧らしい〈ド〉メロディックメタルで、特にこの曲のリフとギターサウンドがツボ。Jari Tiuraがボーカルなので確かにちょっとMSGっぽさも感じられる。

まさかの『S&M2』!! 前作との違いの中で個人的にインパクト大なのがベースがRobert Trujilloに変わったこと。その意味でベースの重要度が高いこの曲をピックアップ。オープニング部のオーケストレーションもかなり攻めていて鳥肌もの。何度も聴いたこの曲でもまた新鮮な気持ちで聴くことができる。でも実は前作ではやっていた“Until It Sleeps”が今回は無かったのが心残り。

大変だった2020年も終わろうかという時期に突然配信されたこの曲! Adrian SmithとRichie Kotzen?? 仲良いのは知ってたけど、どゆこと??と思った人たちは多いと思われる。で、聴いてみたら、曲調はちょっとKotzen強めからのSmithギター炸裂しまくりで想像を遥かに上回るトラック! なんだこれもっと他の曲も聴きたい! ちなみにRichieはIron Maiden聴くのかしら? イメージに無いけど。。

Mammoth WVH “Distance”

2020年は、何が何でもこの曲は入れなくてはならない。ニュースを受けてちょっと仕事に支障が出そうなくらい落ち込んだけど、この美しい曲を聴いて少し癒された。WolfgangがベーシストとしてVan Halenに入った時はMichael Anthonyファンの立場からあまり歓迎できなかったけど、この曲を聴いて、一気にイメージが変わった。親が偉大過ぎるとやっぱり大変だろうけど、この恵まれた才能は絶対生かしてほしい! RIP EVH.

 

田中亮太(Mikiki編集部)が選ぶ10曲

ここ数年でもっとも心穏やかに、健やかな気持ちで音楽に接することができた一年だったかもしれません。良くも悪くもこじらせ気味だった現場主義的なスタンスを手離さざるをえなくなり、その結果なのか〈ポップ〉というものへの反発が薄まったような感触を得ています。やっぱりBTSの存在は大きくて、特に“Life Goes On”は自分を自由にしてくれたというか……。〈みんながいいと思う曲に自分も感動したっていいんだな〉と思わせてくれたんですよね。

ここに選んだ10曲も、あまり考えず、どう見えるのかも気にせずに、素直に選ぶことができました。なんだかんだインディーが多いのは自分の性なんでしょう。ちなみにSpotifyの〈あなたのトップアーティスト〉はオアシス。そんな自分も嫌いにはなれません。天野くんには「いま、何年代ですか」と冷たく突っ込まれましたが……。

 

澤田友広(情報システム2部)が選ぶ10曲

2020年はコロナの影響もあり、仕事環境が大きく変わりました。
これまでは通勤時間中に音楽を聴くことが多かったのですが、在宅勤務が増えたので、仕事中に音楽を聴く(流している)ことが増えました。
そのせいか、ちょっと趣味嗜好が変わってきたかもしれません。

個人的なフェイバリットソング、ということで、10曲選んでみました。
順番は、、どれが1位とかはよくわかんないです。適当。

Holy Fuck feat. Angus Andrew “Deleters”

Holy Fuckというバンド名は、よく〈!!!に似てる〉バンドとして名前は知ってたんですが。
聴いたことは無くて、ふとこのアルバムの情報を見て聴いたらハマりました。
このリズム感、グルーヴ感がすごくクセになります。
最近のアルバムの方がメロディーもポップで好きかな。
そして……タワーのサイトで、カスタマーボイス書いている方を見たら、私が好きなアーティストのコメントばかり書いてて気になりました。

この2曲は、何きっかけだったのか覚えていませんw。
何かのプレイリストを垂れ流していて、気になった曲だったかな……
じわじわテンションを上げてくれる、という意味でこういうエレクトロミュージック的なものは仕事に集中するのに良い気がします。

民族楽器的な音が沢山使われていて、他にはない音を作り出している感じがします。
これも集中できる感じかなあ。よく聴きました。

昔サンプル盤を貰ったことがあって、その時は全然ぴんと来なかったんですけどね……
今年久しぶりにこの曲を聴いてみたらすごく良くて、アルバム通して良く聴きました。
音は少し暗い雰囲気があるけど、メロディはそんなことがなくて、神聖な感じがして好きです。

このバンドも昔試聴したときはぴんと来なかったなあ……
電子音の使い方とか、疾走するバンド感とかが好みです。

これまでのアルバムの中で、最新作が一番好きかも。
そんなアルバムの1曲目で、しっかり掴まれまして、気付けば最後の曲まで聴くことに。

どう作っているかとか難しいことは僕にはよくわからないですが。
どこか懐かしい雰囲気の音と、キャッチーなメロディが好きです。

Surfaces “Sunday Best”

息子と近所のコーヒー屋に行ったら、かかっている曲にあわせて急に息子が踊り出したんですよ。
で、なんて曲かな?とGoogle先生に聞いたらこれでした。
TikTokで有名になった曲らしいですね。
息子の踊りが無かったら知りもしなかっただろうなぁ……

Taylor McFerrin “Love And Distance”

2019年の曲らしいんですが、私的には今年凄く聴いたので。
トム・ミッシュとかを思い出します。オシャレ感のベタさは少な目で、個人的にはそういう点も好き。

 

石川 澪(商品企画部)が選ぶ10曲

1. BAEKHYUN “Love Again”
2. BAEKHYUN “Bungee”

BAEKHYUN“Love Again”“Bungee”は、韓国のソロアーティストとしては約19年ぶりとなるミリオンセラーを記録した2作目『Candy』から。表現豊かな歌声と楽曲のカラーがピタリとフィットして、とにかく聞き心地がいい。コンサートで生演奏で聴きたい!

KAI“Nothing On Me”は、待望のソロデビュー作から。パフォーマーらしいダンサブルな楽曲だが、EXOではなかなか聴くことができない鼻にかかったハニーボイスにもぜひ注目してほしい。アルバム収録曲をダイジェストで、パフォーマンスとともに紹介する「FILM : KAI」(https://youtu.be/VjjKbrFJoxY)は必ず観るべき!

4. EXO-SC (SEHUN Solo) “On Me”

EXO-SCから“On Me”を選んだのは、私がオ・セフン(SEHUNのフルネーム)に甘いから。推しなので。

CHENの約1年ぶりのソロ曲となった“Hello”。グループではハイトーンから低音まで自由自在のボーカル王だが、歌唱力の高さだけでなく、何よりも今回は歌詞に注目したい。初めてこの曲を聴いたとき、彼の今の思いそのままを歌ったのだなとすぐにわかったし、その思いはファンにもちゃんと伝わっただろう。

6. SuperM “Infinity”
7. SuperM “Together At Home”

SuperM“Infinity”“Together At Home”は、1stフルアルバムから。動画の“One (Monster & Infinity)”は、“Monster”と“Infinity”の2曲が合わさった曲だが、個人的には“Infinity”のドラマティックな冒頭とアグレッシブなところが好き。あと、BAEKHYUNとTENのハモリが最強。残念ながら初の東京ドームコンサートは中止となってしまったが、2月の北米ツアーは本当に行っておいてよかった(泣)

ビリー・アイリッシュらしい、けだるい雰囲気ともの悲しいトーンがなんとも言えない。一言で表現すると、ディープ。〈007〉の主題歌は毎回注目されるが、今人気のビリー・アイリッシュが抜擢と期待値も高かったことだろう。映画の一ファンとしても〈007〉の世界観にうまくつなぐことができたのではと思う。来年に公開が延期された映画も待ち遠しい。

Dark Tranquillity”The Dark Unbroken”は、12月に発売されたばかりのニューアルバムから。ダートラらしい、モダンで〈空が暗い冬の北欧〉感漂うメロディが、グサグサくる。そして、ミカエル・スタンネのクリーンボイスが、イケメン。

やはり最後は激しく締めくくりたい! 何も考えずに、ひたすら頭を振って、動いて、飛べばスッキリ!

※順不同

最後に、K-POPもメタルも、コンサート、ライブがない世界ってこんなに辛いものなのだと実感した1年だった。

 

ヨシダカナ(商品企画部)が選ぶ10曲

Crush feat. LEE HI “Tip Toe”
Cosmic Boy feat. sunwoojunga & youra “Winter”
Junggigo feat. Jay Park “EOY”

まずはK-POPから3曲を選んでみました。K-POPといってもここ数年はアイドル・ソングをほとんど聴かなくなり、特にコロナ禍に見舞われた2020年は家で過ごすことが多かったため、他のジャンルでも言えることですが、ビートの効いたアップテンポの楽曲より、アコースティックなサウンドや耳馴染みの良いヴォーカルがフィーチャーされた楽曲をより好んで聴いた一年でした。 

そんななか、韓国を代表するヴォーカリストとなったCrushが兵役入隊を前に女性アーティストとコラボレートしたEP『with HER』は、デュエット相手のラインナップからR&B〜ボサノヴァといった音楽性の散らばせ具合まで抜群にフィットした一枚で、どの曲も甲乙つけがたいですが、歌声が一番好きなイ・ハイをフィーチャーした“Tip Toe”をここではセレクト。イ・ハイが12月に発表した“For You (feat. Crush)”も間違いない仕上がりでした。

韓国の人気クリエイター集団WYBH(ウジュピペン)の一員であるCosmic BoyがリリースしたEP『Can I Heat?』は、昨年発売した『Can I Love?』から電子音とアコースティック・サウンドを交換したような作品ながら独特なレイドバックするグルーヴ感は健在で、BLACKPINKのヴォイス・トレーナーとも知られる圧倒的な歌唱力の持ち主、ソヌ・ジョンアをフィーチャーした“Winter”は特にお気に入りのナンバーです。

韓国のシンガーソングライター、チョンギゴを初めて認識したのは2014年に大ヒットしたソユ(元SISTAR)とのデュエット曲“Some”でのこと。当時デュエットの女王と呼ばれたソユの特徴的なハスキー・ヴォイスにチョンギゴの温かみのある歌声がベスト・マッチで相性の良さを表明したこの曲は、当時の音源チャートを席巻。そんな彼が2020年の春にリリースした“EOY”は、シティポップの影響をふんだんに取り入れた楽曲で、彼の甘いファルセットが適材適所といったようにぴたりとハマり、昨今は韓国でもよく耳にするシティポップ風ナンバーの理想型として仕上がっています。やや唐突気味にJay Parkによるラップが入るところになんとも言えない〈K-POPらしいご愛嬌〉を感じるところも面白いです。

Fiona Apple “Shameika”
Phoebe Bridgers “Graceland Too”
HAIM “I Know Alone”

続いては女性アーティスト3組をピックアップ。なんと言ってもかつてのロック少女達にとって揺るぎないカリスマであるフィオナ・アップルの新作(『Fetch The Bolt Cutter』)が2020年という年に発表されたのは、それだけで大きな感動でした。ピッチフォークが勢い余って(?)10点満点評価を出してしまった時にはちょっと笑ってしまいましたが。それも納得してしまう傑作でしたし、比類なき存在感を知らしめてくれました。いじめられっ子時代だったフィオナを励ましてくれた同級生の名前を付けた“Shameika”はビリー・アイリッシュに傾倒する若い世代の子達にも刺さるナンバーではないかと思います。

フィービー・ブリッジャーズのアルバム『Punisher』もフィオナ同様、アルバムまるごと愛すべき名作です。ボーイジーニアスのジュリアン・ベイカー、ルーシー・ダカスと歌った“Graceland Too”は3声のコーラスが至高の美しさで、テイラー・スウィフトによるインディー・フォークへの接近に繋がっているというストーリー性も素晴らしい一曲。

三姉妹ユニットのハイムが、コロナ禍の隔離生活における憂鬱な気持ちを隠すことなく、それでいて重さのない楽曲に消化した“I Know Alone”は、正に2020年に鳴るべくして鳴った曲。リモートで振付指導を受けたというMVのダンスもなんともユニークで、在宅勤務の合間、ラジオ体操代わりに一緒に踊ってみたりしました。

Fontaines D.C. “A Hero’s Death”
The Killers “My Own Soul’s Warning”
The Strokes “Bad Decisions”
Doves “Prisoners”

2020年、個人的に一番嬉しかったのはロックの勢いが復活したことです。Sports Team、Yungblud、Sea Girls、Creeper、Declan McKenna、New Hope Club、IDLESなど新世代のアーティストたちの作品が続々と全英アルバムチャートのTOP10にチャートインしていったのは痛快でしたし、Fontaines D.C.の“A Hero’s Death”のMVに「ゲーム・オブ・スローンズ」のリトル・フィンガー(エイダン・ギレン)が出演したことは象徴的な出来事でした。もちろんThe 1975の活躍がシーンを牽引していることは言うまでもありません。UK発信で世界へ広がる新たな潮流を感じるのもここ10年ほど無かったことで、いちロック好きとしてワクワクしています。

また、〈これぞザ・キラーズ〉というべきニューウェーヴ由来のシンセポップ“My Own Soul’s Warning”を届けたThe Killersや、実に7年ぶりの新作『The New Abnormal』で一切無駄のないシャープなバンド・サウンドを響かせたThe Strokesの復調ぶりも有難く、最後に挙げるDovesの(こちらに至っては11年ぶりの新作であるにもかかわらず)、若干マンネリ感がありながらも偏差値の高いサウンドは、2020年という特異な状況下の年に聞くとネット・ミームでいうところの〈実家のような安心感〉があり、自分自身の音楽リスナー的アイデンティティーを取り戻していく作品だったと思いました。

 

村越辰哉(新宿店副店長)が選ぶ10曲

泣く泣く10曲に絞るくらい素晴らしい楽曲、アーティストに出会えたという点では悪くない2020年でした。

1. Margo Price “That’s How Rumors Get Started”

ジャック・ホワイト主宰サード・マン・レコード発のファースト、セカンドはオルタナティヴ風味もカントリーの範疇にあったが、本作3rdはメロディアスな曲作りへのトライが成功。リッキー・リー・ジョーンズ的小悪魔系年齢不詳ヴォイスと相まってどこか耽美的な雰囲気を醸し出しておりまして、その決定的な楽曲がこちら。ドラムにファンク名手ジェイムズ・ギャドソン! ベースには、ピノ・パラディーノ(ジョン・メイヤー・トリオ、ディアンジェロ、再結成ザ・フー)とリズム隊も豪華!

★収録作『That’s How Rumors Get Started』についての記事はこちら

2. Molly Tuttle “Olympia, WA”

ブルーグラス~アメリカーナシーンで活躍しているモリ―ちゃん。ストーンズ他、カレン・ダルトン、グレイトフル・デッド、FKAツイッグス、ヤ―・ヤー・ヤーズ、ザ・ナショナル、さらにハリー・スタイルズまで、意外な選曲と明らかに図抜けたギターの腕前が堪能でき才女との〈出会いの一作〉として最適なカヴァーアルバムから、USパンクの雄ランシドのこの曲、疾走感に文句なしのソロにぶっとびました。

★収録作『...But I’d Rather Be With You』についての記事はこちら

日本語による情報がほぼ得られないUS美魔女カントリー。可憐な歌声+70年代にありそうな既聴感を呼ぶ作曲の才(全曲自作)+アコースティックな響きを大切したオーソドックスにして押し引きサジ加減の絶妙なバンドサウンドに〈合衆国はまだまだ広い!〉と驚嘆。

★収録作『We Still Go To Rodeos』についての記事はこちら

マッスルショールズ生まれのローラとリディアの姉妹のハーモニーを中心にしたフォーク~カントリーロック系サウンドで穏やかさの中に米国南部特有のゴシックをはらみ妖しさと美しさが同居しているスピリチュアルなフォーキー傑作。粒ぞろいの楽曲のなかでもこの曲がピカイチ。似ていないけどローラ・ニーロ的なサムシングを感じます。

5. Katie Pruitt “Out Of The Blue”

米国ルーツの名門Rounderより次世代フォーキーの新星デビュー作。この楽曲は私の年間チャート、常に上位に君臨。エコーの利いたエレキギター、温もりあるシンプルなドラムに、憂いを湛えたケイティのヴォーカル。Aメロ歌いだし直後にマジカルなコードチェンジ、Aメロを受け止め飛翔するBメロから結びのリリックまで、一生に一度書けるか書けないか級の名曲生み出しちゃった感にひきつけられました。

★収録作『Expectations』についての記事はこちら

★収録作『Hate For Sale』についての記事はこちら

★収録作『The Moon Is An Ashtray』についての記事はこちら

★収録作『Shelby Lynne』についての記事はこちら

★収録作『Been Around』についての記事はこちら

★収録作『Only When I’m Dancing』についての記事はこちら

 

寺本将巳(タワーレコード福岡パルコ店店長)が選ぶ10曲

2020年は音楽シーンにおいても多くの変化と、多くの思いが込められた年になりました。2021年の新たな出会いに期待しつつ、2020年多くの音楽に出会えたことに感謝し、振り返りたいと思います。全体的にメロウでリラックスした雰囲気が多いと思いますが、K-POPの勢いとクオリティーに圧倒された年でもありました。まず先にリストアップしてから文章を書いてるのですが、なかなか振り幅の広い選曲でまとまりが無いような、、、。貫くテーマは〈心を燃やせ。〉でしょうか。

NCT U “Make A Wish (Birthday Song)”

印象的な口笛で始まる、太くうねるベースとタイトなビートが効いたゴリゴリのHIPHOPかと思いきや、途中の展開に意表を付かれ兎に角カッコ良し、一髪でヤラれました。小気味よくマイクリレーのように繋がれていく各パートもそれぞれの個性が際立っていて、ついついリピートしてしまう中毒性の高い曲。口笛曲はハマる曲多いですね。

BTS “Dis-ease”

“Dynamite”のヒットから正に待望のリリースとなった『BE』。〈新しい日常でも人生は続いてく〉というコンセプトで製作されたアルバムは、音楽的な要素もふんだんに盛り込まれ、全体を通して穏やかな空気感と力強さを持つ素晴らしい作品、その中から1曲。タイトなビートとラップで始まり、90's R&B/HIP-HOP的な曲調に展開するところが個人的にツボ。Dis-ease/病というキーワードにポジティブなメッセージが込められた曲。

お店でかかっているのを聴いてもう完全に持っていかれました。夢に向かって挑戦する青春がテーマ、私おじさんにはなんとも刺激的なコンセプトのミニアルバム『Heng:garæ』からの1曲。メロウで切ない曲調が穏やかに打ち寄せる波のように優しく心に響く曲。

眠りながら飛行するアマツバメ着想を得て制作されたアルバム『Sleep On The Wing』。空からの視点で田園風景を眺めたかのような穏やかで優しい時が流れる作品。オークモスはオークの木に生える苔。重なり合う楽器とヴォーカルが心地よい一曲。

Eve Owen “So Still For You”

The Nationalの作品にも参加し、この曲が収録されたデビューアルバムではThe Nationalメンバーも参加。これからの活躍に期待する20歳のシンガーソングライターによる素朴でまろやかな1曲。少し震えるような声質も曲調と相まってどこか切なさを感じさせます。

Minor Threat/Fugaziで知られるイアン・マッケイと妻エイミー・ファリナ、同じくFugaziのジョー・ラリーが結成した新バンド、コリキーの初音源。シンプルな編成で繰り出されるゴリっとした音とこの緊張感、フガジ色もあり2020年一番聴いたロックアルバム。まずは何よりイアンの歌声とエモーショナル展開に胸が熱くなるアルバム1曲目。

2020年リリースされた『Notes On A Conditional Form』は音楽的な幅が広く、様々なジャンル、要素、個性的な曲が詰め込まれた80分を超える超大作。じっくりと時間をかけ消化していますが、その中でも染み込んだのがこの1曲。何か巨大で美しいものに対峙したような感覚にさせられる曲です。

『The Saga Of Wiz Khalifa』からの1曲。ロジックを客演に迎えたこの曲はタイトルから分かる通りハイになってチルして自身のキャリアを振り返る、といった内容のようですが、リラックスした雰囲気が心地良くなんだか気持ちが落ち着く曲。

強烈なメッセージと精力的な活動で目が離せないチャイルディッシュ・ガンビーノが2020年3月15日にサプライズリリース。タイトル『3.15.20』となったアルバムから“53.49”。シンプルで力強いメッセージが込められた曲。

Kamasi Washington “Becoming”

Netflixで公開されたミシェル・オバマに密着したドキュメンタリー映画。カマシ・ワシントンによるサントラ『Becoming』は新曲と過去曲の再録含む15曲。タイトル曲は映画全体を貫くポジティブな空気を含んだ旋律が軽やか爽やかに駆け抜ける1曲。

 

天野龍太郎(Mikiki編集部)が選ぶ10曲

このMikikiの連載でももちろんそうですし、他のメディアでも2020年のフェイヴァリット・アルバムや楽曲を選んで書いたり、海外メディアの評価を気にしたりと、なにが自分の本当のお気に入りなのかわからなくなってきました。被らないように、と気を遣うのもめんどくさい。というわけで、思いついた曲を思いついた順に紹介します(とはいえ、一応被りを気にしました)。

1. Phoebe Bridgers “I Know The End”

アルバム『Punisher』より。コロナ禍とはいえ、続いていく生活のなかで大きな変化を感じなかったのは、私が恵まれているからなのでしょうか。2020年はフィービー・ブリジャーズの絶叫の残響のなかで生きているような一年でした。

レイヴなき時代のレイヴ。初めて出会ったときにぶっとばされて、一時期ずーっとこの“I’m Waiting (Just 4 U)”と“For You”ばっかり聴いていました。インディア・ジョーダンはこの年末、いろいろな賞を受賞していて大活躍ですね。

SZAのカムバックは2020年のうれしい出来事のひとつ。センシュアルでエレガントな“Hit Different”には、何度も心を揺さぶられています。12月25日には、さらに新曲“Good Days”がリリースされました。

ビリー・アイリッシュの音楽にはもっと攻めたサウンド・プロダクションを求めているのですが、それでも、とても親密でリアルな“my future”のことをだんだんと好きになっていきました。

5. Megan Thee Stallion “Body”

メーガン・ザ・スタリオンこそが2020年のMVP! どの曲を選ぶのかは迷うところですが、現在ヒット中の“Body”をチョイスしてみました。この曲を収めたデビュー・アルバム『Good News』には、ヒューストン出身でUGKのピンプ・Cやスリー・6・マフィアが好きだというメグらしさ、つまり、サザン・ヒップホップのカルチャーが息づいているのを感じます。骨太で、けれども、ちょっとノスタルジックな内容が最高です。

この1、2年、気になっていたアフロビーツ。本格的にハマったのは今年です。バーナ・ボーイは『Twice As Tall』で別格になったと思いますし、先輩のウィズキッド“No Stress”とアルバム『Made In Lagos』もフェイヴァリットでした。ダヴィドの“FEM”は〈PSN〉で取り上げられませんでしたが、その後ナイジェリアのデモで象徴的な楽曲になったことを含めて印象深い一曲です。アルバム『A Better Time』もめちゃくちゃよかった。

7. Anuel AA “Keii”

バッド・バニーが大活躍した2020年。レゲトン/ラテン・トラップでは、アヌエル・AAのセカンド・アルバム『Emmanuel』とニオ・ガルシア&カスペル・マヒコの『Now Or Never』が私にとって重要な作品でした。ただ、アヌエルのシングル“Keii”は『Emmanuel』に未収録。彼がドラキュラになるミュージック・ビデオも含めて、とても印象に残っているので選びました。

ポップカーンの『FIXTAPE』(と2019年末に発表された『Vanquish』)はよく聴いたアルバムです。ドレイクとパーティーネクストドアーというOVOファミリーが参加した“TWIST & TURN”は、泥臭さはおさえめで、ずぶずぶとヒプノティックなサウンド。ダンスホールはおもしろいジャンルだと思っているので、今後レゲトンやアフロビーツのようにさらにグローバルな広がりを見せてくれることに期待しています。

ブルックリン・ドリルへの興味から、UKドリルにもハマったこの一年。ヘッディ・ワンの『Edna』は素晴らしい作品でした。そして、若手のロウスキーも超かっこいい。そんなわけで、彼の傑作『Music, Trial & Trauma: A Drill Story』のオープニング・ナンバー“Teddy Bruckshot 2”を選んでみました。

ギャングスタ・ラップの奥深さにますますハマったのも、2020年です。獄中から電話越しに録音したドラキオ・ザ・ルーラーのアルバム『Thank You For Using GTL』には、大きな衝撃を受けました。彼はその後無事に出所し、“Fights Don’t Matter”を発表。このめちゃくちゃダウナーなフロウにはやられます。ドラキオはこの後にアルバム『We Know The Truth』をリリース。LAのドラキオとデトロイトのベイビー・スムーヴは、2020年、私にとって重要なラッパーでした。

次点はケリー・リー・オーウェンスの“Melt!”とテイラー・スウィフトの“mirrorball”とチャーリー・XCXの“anthems”。トラップは頭打ちになってしまったように感じましたが、リル・ウージー・ヴァート、リル・ベイビー、ガンナといったスターたちの活躍は印象的でした。ついにアルバム『A Written Testimony』をリリースしたジェイ・エレクトロニカ、キッド・カディ、ビッグ・ショーンら、中堅どころもかっこよかった。ただ、今年はメッドヘイン、ピンク・シーフ、ムーア・マザーなどに存在感があって、アンダーグラウンド・シーンへの興味が強まりました。

それ以上に、アフロビーツ、レゲトン/ラテン・トラップ、ダンスホール、英米のドリル、ギャングスタ・ラップを聴いた興奮が、この10曲にはそのまま表れています。こういった音楽こそがいまはポップだと信じてやまないし、だから連載にもねじこんでいるのですが、このあたりの文脈を共有できるリスナーが周りにぜんぜんいない……(この音楽業界でも、ですよ!)。レゲトンなんていまや、グローバルなポップのど真ん中なのに。そもそも、ラップのリスナーも周りにほとんどいない。なので、友だちを募集しています。

あと、最後にひとつだけ。

RIP Pop Smoke

来年もMikikiをどうぞよろしくお願いいたします!