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ALFONZO 『Alfonzo』 LARC/Pヴァイン(1982)

ジャケは『Thriller』で中身は『Off The Wall』……とカルトな話題作だったのも今は昔。現在では入手も容易になったLA産らしいブギー~ライト・ソウル盤で、ここではデューク・ジョーンズとジョナサン・ルイス、コラン・ダニエルズ、ウィリアム・サダースとアトランティック.スターの面々だけでホーンズを固めている。ジョナサン以外は翌年にはグループを離れることに。 *出嶌

 

コラン・ダニエルズと入れ替わったサックス/フルート担当のオリジナル・メンバーにして、グループを離れて以降も85年まではたびたび録音には参加していたのがデイモン・レンティだ。80年代半ばにはコンスタントにソロ作も出していたと思しき彼の演奏仕事でもっとも名高いのは、編成的に後のアトランティック・スターと遠からずなデバージの名盤。あのフレーズは……。 *出嶌

 

ATLANTIC STARR 『Yours Forever』 A&M(1983)

シャロン・ブライアント在籍の9人編成としては最後のアルバムとなった5作目。カーマイケルとの最終コラボ作でもあり、エレクトロニクスを導入しつつ生音のグルーヴ感を最高の洗練と共に届けたアーバンな名盤だ。傑作ミディアムの表題曲に続く“Touch A Four Leaf Clover”はエリカ・バドゥのカヴァーでもお馴染みで、“Second To None”と共にシャロンの名唱が光る。 *林

 

ATLANTIC STARR 『20th Century Masters The Millennium Collection: The Best Of Atlantic Starr』 A&M(2001)

シャロン・ブライアント在籍時で最大のヒット“Circles”を含む『Brilliance』(82年)、大幅な減員で転機を迎えたA&M最終作『As The Band Turns』(85年)という節目の重要作が入手困難なので、こちらのベスト盤をご紹介。新加入のバーバラが歌う全米3位のスロウ“Secret Lovers”と“Silver Shadow”を生んだ後者の成功は、コンテンポラリー路線へ舵を切る大きな分岐点となった。 *出嶌

GEORGE BENSON 『The Ultimate Collection: Deluxe Edition』 Rhino(2015)

“Always”の実績を受けた80年代後半のデヴィッド&ウェイン兄弟は一時的に売れっ子となってスー・アンやマック・バンドらをプロデュースするが、なかでも大物だったのがベンソンの88年作『Twice The Love』。コンテンポラリーな意匠を求められた兄弟の制作曲のうち、このベストでも聴けるステイプル・シンガーズのカヴァー“Let’s Do It Again”はR&BチャートでTOP10入りした。 *出嶌

 

BARBARA WEATHERS 『Barbara Weathers』 Elektra/ワーナー(1990)

2代目の女性リードが89年の脱退を経て目論見通りに発表したソロ・デビュー作。モーリス・ホワイトの制作曲を含み、サーフィスやティーズ一派が絡んだニュー・ジャック全盛期の空気を反映した先鋭的なファンクも新鮮だが、当時婚約していたウェイン・ルイス制作の4曲も流石に相性が良い。甘いバラード“All I Know”では愛らしい歌声ともにグループ時代の面影を感じさせる。 *林